行列

行列とは、縦(列)と横(行)に数字が並んだものです。

行列において、1行複数列のものを行ベクトルと呼びます。行ベクトルは次のように作成することができます。

A=[1 2 3 4 5]

または

A=[1, 2, 3, 4, 5]

各要素は、空白(スペース)か、カンマで区切ります。

行列において、1列複数行のものを列ベクトルと呼びます。列ベクトルは次のように作成することができます。

B=[1; 2; 3; 4; 5]

各要素はセミコロンで区切ります。

では行列はどのように作るのでしょうか。答えは次のようになります。

C=[1, 2, 3, 4; 5, 6, 7, 8; 9, 10, 11, 12]

転置行列というのがあります。

C'

と表します。

C と C' の結果を見比べて、転置行列とは何かを理解してください。

行列の演算

A=[1, 2, 3; 4, 5, 6]
B=[7, 8, 9; 10, 11, 12]

とします。

行列の加算は、それぞれの要素の加算です。

A+B

行列の減算は、それぞれの要素の減算です。

A-B

乗算について説明したいと思います。一般的にプログラムでは乗算を表す記号としてアスタリスクが用いられます。Matlabでもそれは変わらないのですが、似て非なる次の2つの計算があります。

A*B
A.*B

上は A(アスタリスク)B で、下は A(ピリオド、アスタリスク)B です。

上記の例では、A*Bは計算できません。

A'*B

は計算できます。この計算の数学的な意味については説明を割愛します。

もうひとつの

A.*B

のほうが直感的に理解しやすい計算で、これは各成分を掛け合わせることになります。PTBではこちらのほうの計算のほうをよく使うような気がします。

同様に

A./B

は各成分の除算になります。

備考

C=A.*B

のようにすると、Cの値がMatlabのコマンドウィンドウ上に表示されます。

C=A.*B;

のように最後にセミコロンをつけると、Cの値がMatlabのコマンドウィンドウ上に表示されなくなります。Cの値を見たければ、Cと入力してエンターを押してください。